ヨガと筋トレはどっちが良い？違いや効果も解説

ヨガと筋トレは、よく混同されることがあります。どちらも身体を使った運動に分類されますが、両者には確かな違いがあるといえるでしょう。

この記事では、ヨガと運動の違いや、ヨガの特徴やメリットを解説します。双方の効果を知り、自分に合った健康法や身体づくりを実践しましょう。

ヨガと筋トレの違い

ヨガは「有酸素運動」、筋トレは「無酸素運動」です。

ヨガと筋トレは、運動方法や身体への働き、効果が異なります。ヨガは体幹を鍛え、身体の歪みを正します。また、ゆったりした動きの中でリラックス効果、メンタルケアが期待できます。

筋トレはピンポイントで鍛えたい部位の筋肉に働きかけるため、ダイエットやボディメイクに効果的です。

下記で、詳しい違いについて説明していきます。

ヨガは有酸素運動

ヨガは有酸素運動に分類されます。有酸素運動とは、軽～中程度の負荷を長期的に継続してかける運動です。

酸素を身体に取り込み脂肪を燃焼し、エネルギーを生み出して筋肉を動かします。脂肪を消費するので、体脂肪の減少・高血圧などへの効果が期待できます。

ヨガだけでなく、深い呼吸を伴うジョギングやウォーキング、水泳も有酸素運動に分類されます。

ヨガの腹式呼吸をしながらポーズを取る運動は、体幹を鍛え身体の歪みを正すことができ、美しいボディランの形成にも効果的といわれています。

筋トレは無酸素運動

一方筋トレは、無酸素運動にあたります。無酸素運動は、筋肉を動かすときのエネルギーを酸素を使用せずに生み出す運動をいいます。

酸素ではなく体内の糖分をエネルギーとしていることが、酸素を身体に取り込みエネルギーとする有酸素運動との大きな違いでしょう。

筋トレは短時間で全力を使い大きな力を使うため、負荷も大きくかかる運動といえます。ぜい肉がエネルギーとなり、燃焼された代わりに筋肉となるため、部位や身体全体に筋肉をつけ基礎代謝を高めることができます。

ヨガのメリット

深く深呼吸をしながら、ポーズを取って心身のリラックスを図るヨガ。多数のポーズを通し身体の柔軟性を高めたり、瞑想で心を整えたりと、心と身体に効果を与える目的があります。

ここでは、ヨガのメリットについて解説していきます。

ケガしにくい身体になる

ヨガは、「短縮性収縮」と「伸張性収縮」という2つの対の筋肉を刺激します。ヨガでは、この「短縮性収縮」と「伸張性収縮」という2つの筋肉をバランス良く鍛えられるので、負担が偏ることなく、ケガのしにくい身体を作ることができます。

短縮性収縮は、筋肉が縮んだときに力を発揮します。対して伸張性収縮は、筋肉を伸ばしながら力を発揮します。

ヨガは美容や健康対策・リラクゼーションなどさまざまな効果を期待されますが、どのような場合も筋肉を対で刺激することには変わりありません。ヨガで筋肉の短縮と伸張を意識すると、バランスの良い筋肉ができあがります。

体幹・インナーマッスルを鍛えられる

ヨガでバランス良く全身の筋肉を刺激することで、体幹やインナーマッスルを鍛えることができます。

体幹とは、身体の胴体部分です。一方インナーマッスルは、身体の芯に近いうち部分の筋肉で、手足やお腹など全身にあります。

ヨガではさまざまなポーズを通し筋肉をバランス良く刺激しながら体幹・インナーマッスルを鍛えられます。

骨盤や背骨の歪みを整える

先述のように、ヨガで体幹を鍛えることができます。この体幹を鍛えることで、骨盤・背骨の歪みにも整えることが可能です。

骨盤とは、大腿骨や脊椎を支える骨の総称のことです。複数の骨が集まり1つになって稼働するため、生活習慣で位置がずれやすくなってしまいます。

体幹は骨格筋や脊椎に近い部位であり、骨盤周辺も含まれます。そのため、ヨガで筋肉をバランス良く刺激することで、骨盤の歪み改善も期待できるのです。

ぽっこりお腹が改善できる

ヨガでは、ぽっこりお腹を改善する効果もあります。ぽっこりお腹とは、内臓が下垂しているということです。この原因は体幹筋が衰えているから。ヨガで体幹を鍛えれば内臓が正しい位置に戻り、ぽっこりお腹の改善に繋がります。

また、内臓は横隔膜や骨盤底筋といったインナーマッスルに支えられているので、インナーマッスルを鍛えることで内臓が支えられ、引き締まった腹筋を作ることができます。

ヨガにより内臓が正しい位置に戻ることでぽっこりお腹が解消されやすく、さらに内臓自体の機能アップの効果も期待できるでしょう。

ヨガと筋トレ、どっちが向いてる？

お伝えしたとおり、ヨガと筋トレは効果が異なります。双方の違いを理解し、自分の期待する効果や理想の身体に合わせて選択しましょう。

ヨガに向いている人

ヨガは精神的なストレスにも効果があるので、日常的にストレスが溜まりやすい方や、メンタルケアも併せて行いたい人におすすめです。また、ヨガはゆっくりとリラックスしながら身体をほぐせるので、オフィスワークで身体が凝り固まっている方にも向いているでしょう。ヨガは体幹・インナーマッスルを鍛えられますが、筋トレのように強い負荷をかけるものではありません。筋肉が大きくなるのを避けた方や運動が苦手な方、柔軟性を高めつつしなやかな身体を目指している人はぜひヨガを試してみてはいかがでしょうか。