瞑想中には何が起きている?4つの「三昧(サマーディ)状態」とは

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この記事では、瞑想中に起きていることや、悟りの状態「三昧(サマーディ)」について解説します。

瞑想状態に入っているとき、ただじっと座っているだけのようにも見えます。しかし、実際は段階を経て、意識が内側の深い部分へ導かれていっているのです。

瞑想までの段階を理解することで、より意識的に深い瞑想状態に入ることができるでしょう。

瞑想中に起きていること

ヨガの瞑想状態に入るまでには、8つのステップ「八支則」があるといわれています。八支則には、ポーズ、呼吸法、瞑想が含まれています。ヨガが8ステップに分かれるのは、気持ちを一つにまとめて瞑想状態に入ることは難しいからです。

アーサナやプラーナーヤーマなどを行い段階を経て集中数rことで、外側へ向かう意識を内側へ向け、瞑想に入りやすくします。

瞑想の到達点は、プルシャ(本当の自分)と繋がることだとされています。ポーズや瞑想を通し、理性・自我をそぎ落とし、隠れていた本当の自分の状態になろうとしています。瞑想で本当の自分を知ることができれば、自分らしく生きることが可能になるでしょう。

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三昧(サマーディ)に至るまでの5段階

瞑想の極地、三昧(サマーディ)状態に至るまでには、5段階あるとされています。瞑想状態が浅い順に「プラーナーヤーマ」「プラティヤーハーラ」「ダーラナ」「ディヤーナ」「サマーディ」。一つずつ解説していきます。

プラーナーヤーマ(調気法)

プラーナーヤーマとは、「プラーナ(生命エネルギー)」と「アーヤーマ(停止、伸ばす、拡散する」を合わせた言葉です。八支則の4つ目にあたり、プラーナをコントロールすることを指します。

瞑想に入るための準備段階で、行いやすい方法は、呼吸により取り入れたプラーナを体内に留め、身体全体に広げていくというものです。呼吸を身体中に巡らせることを意識しましょう。

プラーナーヤーマにより心が落ち着き、瞑想に適した状態へ自分を導くことができます。

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プラティヤーハーラ(制感)

プラティヤーハーラは、八支則の5つ目に当たります。視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚といった感覚器官を制御し、コントロールします。感覚器官の多くは身体の外側や刺激とつながっています。これにより外界の情報をえて、安全に過ごすことができます。

瞑想状態に入るためには、心を一つに統一して集中する必要があります。感覚器官は刺激に敏感で、外界のあらゆる情報へとベクトルが向いてしまいます。感覚器官のベクトルを内側へ転換させ、内面・心に意識を持っていくことが大切です。プラティヤーハーラに入ることで、集中しやすくなります。

ダーラナ(集中)

ダーラナは、プラティヤーハーラの状態になった後に起こる集中状態のことです。瞑想の入り口となるステップともいえるでしょう。心を一箇所に留めることで、ダーラナに入ることが可能になります。

瞑想の初段回では、少しの間集中することすら難しいといわれています。しかし練習を繰り返すことにより集中しやすくなり、瞑想状態の持続ができるようになります。

ディヤーナ(瞑想)

日本の禅は、ディヤーナが中国に渡り「禅那」と訳されことが由来とされています。前段階のダーラナで一箇所に留まった心が、より深まる状態がディヤーナです。また、集中して一つの場所に留まった意識が広がっていくことでもあります。

「ダーラナ」「ディヤーナ」「サマーディ」は、それぞれ独立しているというよりは、同じ延長線上で進み、自然な流れで深まっていくというイメージです。

サマーディ(三昧)

最後のサマーディは、深い集中状態を指します。ダーラナで一箇所に心を留めた結果、瞑想状態に突入し、その静寂のなかで安定状態に入っていきます。サマーディは、その深い瞑想状態、悟りを指します。

肉体の感覚は消え失せ、瞑想状態の自分自身と、それを取り巻く周囲との区別がつかなくなっている状態です。

4つの三昧(サマーディ)状態

三昧(サマーディ)は、瞑想状態の深さにより、大きく分けて主に4つの種類が存在するとされています。下記で一つずつ見ていきましょう。

1.サムプラジュニャータ・サマーディ(有想三昧)

サムプラジュニャータ・サマーディは、意識の対象である「想念」「概念」がまだ存在している状態のサマーディといえます。意識の対象は、下記の4つに分けられます。

  • 尋=物的現象
  • 伺=心的現象
  • 楽=瞑想体験の甘美感
  • 我想=純粋意識

これらを対象とした瞑想状態が、サムプラジュニュータ・サマーディです。

2.サビージャ・サマーディ(有種子三昧)

サビージャ・サマーディは、下記を対象としてサマーディです。

  • 有尋定=粗雑な対象を分別
  • 有伺定=微細な対象を分別
  • 無尋定=分別がなくなり対象のみに
  • 無伺定=無尋定において微細な対象のみに

無伺定では、瞑想者自身はからっぽの状態になり、対象のみが輝いている状態です。極めて深い瞑想状態といえるでしょう。

3.アサムプラジュニャータ・サマーディ(無想三昧)

アサムプラジュニャータ・サマーディは、「サンスカーラ」のみ残っている三昧状態を指します。さんスカーラとは、無数に転生を行っている間に人が積み重ねてきた、残存印章のことです。すべての人間の心に潜在的に眠っているもので、瞑想状態に入ると、さまざまな形になって現れる、「輪廻転生の源」です。

4.二ルビージャ・サマーディ(無種子三昧)

ニルビージャ・サマーディは、瞑想が最も深まった状態です。心の中に湧き上がる「サンスカーラ」がまったく無くなった三昧状態を指します。一体化する対象すらなくなり、転生の対象になりません。最終的には、純粋意識となって解脱に成功します。

まとめ

以上、瞑想中に起きていること、三昧状態について解説しました。三昧状態に入るまでにさまざまな段階があり、まだ、三昧状態のなかにも4つの種類があるとされています。

瞑想の極地に到達するには、長い道のりを経る必要があるということです。しかし、悟りを目指し、段階を意識して瞑想を続けることは、悟りへ近道になるといえるでしょう。知っているのと知らないのとでは大違いです。

ぜひ、瞑想を続けることで起きる段階を意識し、深い瞑想体験を味わいましょう!